静岡のすゝめ

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ローストビーフと自然薯が熱海で出会った!絶景と古民家と店主と麦とろ童子の「びーとろ」と私

by f:id:Bosssuke:20160617090327j:plain 内山ボススケ

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世の中には、さまざまな天才がいます。ギフテッド……つまり神々から才能(ギフト)を授かった人々。

今回は、自然薯(じねんじょ)にローストビーフを出会わせた天才の作品をご紹介いたしましょう。

しかも、ここは雲の上かな?と戸惑うほどの壮大な相模湾の絶景を眺めながら!

熱海の麦とろ童子の「びーとろ」!最高ですぜ!だんな!うっひっひ。


熱海市泉「麦とろ童子」

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湯河原にほど近い、熱海市泉に「麦とろ童子」はあります。

立地で言えばほぼ湯河原。熱海市ではありますが最寄駅は湯河原駅になるはず。

国道135の海側。この大きな看板が目印です。


粋な口上が書かれています

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「客人をもてなす 心はあるけれど 料理の腕は儘ならず 然らば借景に お許し候う」。看板に書かれた粋な口上。

この「おもてなしの心」が、麦とろ童子の最大魅力。お店を出るときは、笑顔でまたこの口上を見上げることになります。料理の腕は最高ですよ、念のため。


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古民家を改装した雰囲気のある店構え。

この生い茂った木で、向こう側が見えない……これも仕掛け。おもてなしの1つなんでしょうね。


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和風だけど「Since 1997 October」。のれん1つ取ってもにじみ出ている遊び心。


こだわりの店内

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古民家をリフォームしたという店内は、落ち着いた雰囲気。

壁には、どれも楽しそうなメニューが並びます。


テーブル低い!

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大きな一枚板のこだわりのテーブルは、高さ15cmくらい。

不思議なことに低いテーブルで食べると、自然と姿勢が良くなります。武士みたいな居佇まいというか。なんか、食べてる人みな武士みたいでカッコいい。

そういう狙いもあるんでしょうか。知らないけど。


達筆!

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先ほどの口上が襖に書かれています。遊び心がやばい。


天井には傘や凧

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床ばかりに目を取られていてはいけません。天井には、色とりどりの傘や凧!

あのテーブルと、この天井で開放感は抜群。こういう1つ1つに、おもてなしの心と遊び心が感じられる、実に楽しい空間です。

そうそう……開放感と言えば


まさに絶景!

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部屋に入り、まず目に飛び込んでくるのが、この一面の相模湾。開放感というか一体感を味わえます。

初めて入った人は必ず「うぉぉ!」と声を漏らすはずです。オレは行くたびに漏らしています。……声をね!声だよ!


足下まで絶景

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窓下は、先ほどのテーブルと同じくらい。座って……見下ろすと海なんです。あぐらをかいて見下ろすと、下が海。雲の上かな?ってなります。


横も絶景

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目線を上げると、視界はすべて壮大な相模湾!

天気のよい日は、三浦半島はもちろん房総半島まで見ることができるそうです。

借り入れが心配になるほどの借景。ずっと見ていたくなります。


サービス神の化身「店主」

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絶景に目を奪われていると、インカムをした店主が「Hi♪」……英語!?

ここまでのクリエイティブなおもてなしの仕掛け人であるところの店主は、サービス精神があふれ出している超すてきな人。もはや、サービス神の現世の姿であらせられるぞ。ひかえおろう。

メニュー紹介の口上は、まさに立て板に水というやつで、実に気持ちの良いリズムとトーンで入ってきます。ずっと聞いていたい。

一度、行ったらファンになってしまうこと間違いなしの素敵な店主さんです。自称「じじぃ」ですが、いやー神様感あるわー。


ね?ファンになるでしょ?

店主のメニュー紹介している動画が公開されていました。

ね?これファンになるでしょ?


黒毛和牛のローストビーフと自然薯のコラボレーション「びーとろ」

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この陽気で楽しい店主のクリエイティビティが爆発した作品がこちら。

ローストビーフと麦とろのマリアージュ「びーとろ」です。

……どうしてこんなことに!


聞いてみた

店主「おもしろそうだからやってみたら美味しかったんだよね〜」

……天才がよく言うやつや!!


インスタ女子はよ!

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奇抜な組み合わせに聞こえますが、とても綺麗なビジュアル。絶対に「食べてみたい!」ってなるし、これはインスタ映え間違いなしです。

で……おいしいの?ってなりますよね?わかるわかる。わかるかるかる。

これが……おいしいんすよ!!


まず自然薯のとろろ&麦めしが最高

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こだわりにこだわって、糖度の高いものを選んでいるという自然薯。

スプーンですくってみると、このとおり。……とろろがめくれます。

伊豆の自然薯を良く食べて育った身ですが、これは本当に良いとろろ。自然薯とだしのバランスも最高。ただ濃いだけじゃない。

麦めしも、ぷるん!という歯ごたえを残した絶妙な炊きあげぐあい。まず、このコンビが最高なわけです。


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そして黒毛和牛のローストビーフは、しなやかな食感ながらきっちりした肉感。

麦飯と一緒にすくいあげ、とろろを絡めて頂きます……はい天才!はい天才!

自然薯の香りと、麦飯の食感を追いかけるように、ローストビーフの優しくもたくましい肉感がやってきます。

……この美味しさを、どのように表現すべきなのか。全ての語彙力を使った結果、出てきた言葉は……「やば」。

やば!これやば!やばば!!


チーズをかけろとおっしゃる

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この「びーとろ」なんとチーズをかけて食べてもおいしい。

自然薯のとろろ & 麦めし & ローストビーフ & チーズ……カオス。


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おいしい……口の中がカオスだけど、おいしい。


おもてなしのお皿たち

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びーとろの前に出てきた前菜達。

いちど干してから蜂蜜と唐辛子に漬けたという大根の漬け物が超おいしい。

かりんのエキスを寒天にしたものなど、どれもこれも "ひと手間" では済まない懲りようです。


かに汁

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前菜の後に「ザリガニじゃないよ〜♪」と運ばれて来たのが、この「かに汁」。どんぶり大のお椀にたっぷり♪

たまに「クラブスープ」という名前で提供されたりもします。かにの味がまた濃い!ファンも多い逸品です。


デザートもかわいい♪

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抹茶わらびもち & 緑茶。

湯飲みのデザインも意味があって「相模湾のお茶」に「沈む夕日」そして「それを見るウサギさん(お客さん)」が表されているとのこと。……おしゃれすぎるでしょ。


熱海 麦とろ童子の「びーとろ」

自然薯のとろろ & 麦飯のストレートな美味しさに、まさかのローストビーフとチーズ! そして心のこもった前菜と、濃厚たっぷりのかに汁、ほっこりデザートのフルコース!

雰囲気たっぷりの古民家と、相模湾を一望できる絶景! そして陽気なサービス神のトークと、素敵な笑顔!!

熱海 麦とろ童子おすすめです!!

おすすめ……というか、もうここまで来ると行かない理由がないよね。なんで行かないの?風邪?……というレベル。

イギリスの伝統料理であるローストビーフと麦とろのマリアージュ。エリザベス女王はご存じなのでしょうか。 在日本国イギリス大使館の方が見ていたら、ぜひお伝えください。ここです。熱海です。


おすすめしたお店

麦とろ童子



書いたひと

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内山ボススケ

静岡県在住の地元ラブな編集・ライターマン。日夜、世界中を飛び回り、静岡県の情報を集めている。痛風予備軍。やばい。ぐるなび社「みんなのごはん」でも静岡県グルメ記事を執筆中。

Twitter:@bosssuke
著書:静岡のおきて シズオカを楽しむための50のおきて


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