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静岡県のおすすめWebマガジン「静岡のすすめ」

地元ライターがおすすめする「静岡県の魅力たっぷり」Webマガジンです

ぼちぼち更新してきます(^-^)/

止まった時を旅する!静岡がほこる日本有数の秘境駅「小和田駅」

スポット 西部 浜松市 秘境
by f:id:Bosssuke:20160617090327j:plain 内山ボススケ

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古代遺跡で、転がってくるデカい石を間一髪でかわしたい願望がある皆さん、こんにちは。足下のスイッチには気をつけましょうね。

そんな古代遺跡や秘境に轢かれる、いや惹かれる皆さんに朗報です。

静岡県内にある秘境!なんと電車で行ける……というか電車でしか行けない「秘境駅」をご紹介します。おすすめです!


秘境駅とは

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秘境駅とは、周囲に民家がほとんどない幽玄な世界の駅のこと。

「昔あった町がなくなってしまった」「登山客などしか利用しない」など、さまざまな理由で「秘境駅」と呼ばれる駅になるようです。

鉄道ライターである所澤秀樹さんの著書で生まれ、その後に秘境駅訪問家である牛山隆信さんが広く普及させたと言われる「秘境駅」。

秘境……冒険のかおりがする響き。あがらざるをえない!


日本有数の秘境駅が静岡県に!

秘境駅の大家である牛山隆信さんのサイト「秘境駅へ行こう!」では、全国の秘境駅をランキング形式でも紹介しています。

そして、そのランキングにおける本州1位&2位の駅は、どちらも静岡県の駅!


秘境駅トップ3!

順位 駅名 路線名 所在県 総合評価
1 小幌駅(こぼろえき) 室蘭本線 北海道 94
2 尾盛駅(おもりえき) 大井川鐵道 静岡県 91
3 小和田駅(こわだえき) 飯田線 静岡県 90

※「秘境駅へ行こう!」にはより詳細な評価が掲載されています
※記事公開時点のトップ3です


全国でも屈指の秘境駅が身近にあったなんて!

これはもう絶対に行くしかない!!


秘境駅「小和田駅」とは

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「小和田駅」は、愛知県から長野県を結ぶJR飯田線の駅ひとつ。駅の所在地は、浜松市の天竜区になります。

かつて、駅周辺には集落があったのですが、1956年に完成した佐久間ダムによってその集落が水没。その後、少しづつ人口は減少し、いわるゆる秘境駅と呼ばれるようになったそうです。

ちなみに現在は、駅から20分ほど歩いたところにある1軒と、さらに40分ほど行った塩沢地区の数軒の皆さんが生活をしているそうです。

そんな秘境駅「小和田駅」の特徴は、豊富な見どころ。

「古い木造の駅舎」「ご成婚ブーム跡」「廃屋」「落ちた吊り橋」など、鉄道ファン以外も楽しめる見どころスポットが目白押しなのです。


小和田駅はここにある

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小和田駅は、静岡県の北西……ここ!ここにあります!

さすがは秘境駅というべきか……子供のころから「静岡県のここはどうなっているんだろう」と疑問に思っていたエリアに!


どうやって行くのか

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小和田駅まで続く道路がないため、車では行けません。事実上の交通手段は「飯田線」一択。

地元の警察官も飯田線を使って巡視しているのだとか。

静岡県を一度出て、愛知県経由のアクセス!

ただし飯田線は、豊橋駅(愛知県)から辰野駅(長野県)を結ぶ路線。

まさかの……静岡県を一時離脱してから向かうことになります。

電車は1日に8〜9本

小和田駅に止まる電車は、上り下りそれぞれ1日8〜9本ほど。

運行は朝と夕方に固まっているため、日中は「次の電車まで2時間半」という状態になります。ご利用は計画的に!!


三島駅から乗り継ぎに乗り継いで、約4時間半!

あの長い旅路も、文字にすると「4時間半」の4文字なんですね。言葉ってこわい!インターネットこわい!!

さぁ、静岡県がほこる秘境駅「小和田駅」をご案内しましょう!


小和田駅に到着!

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豊橋駅から2時間半。天竜川のほとりをトコトコ北上して到着したのが、ここ小和田駅。

トンネルとトンネルの間、山と天竜川の間に突然あらわれたホーム。

いわゆる「陸の孤島」……じわじわとテンションがあがってきます!!


三県境界駅

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なんとこの小和田駅は、「静岡県」「愛知県」「長野県」の3つの県境のすぐ近くにある「三県境界駅」。

秘境駅で全国3位なのに、三県境界駅でもあるって、どんだけ持ってんのさ小和田駅。

インスタ必至だな、これ。


小和田駅 探検マップ

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さて小和田駅探索をまとめたマップがこちら。

川を挟んで愛知県と長野県。三県の境界であることが良くわかりますね!

次の電車まで、2時間半の散策をご紹介しましょう。


駅舎からスタート

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古き佳き時代の香りを漂わせる木造の駅舎。

昭和59年2月までは有人駅だったようですが、現在はもちろん無人駅。


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雰囲気のある綺麗な駅舎内。映画のワンシーンのようです。


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駅周辺案内板。「駅周辺」のスケールが大きすぎて、駅周辺のことは全くわかりません。

自分のスケールの小ささに落胆。きっつー。


ご成婚ブームの跡

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秘境駅の名を欲しいまでまにする小和田駅ですが、とあることから一斉に注目され、全国から人が押しかけたことがありました。

それは1993年、皇太子殿下と小和田(おわだ)雅子さまのご成婚。いわゆる「ご成婚ブーム」の時でした。

雅子さまの旧姓「小和田」と、この駅「小和田」の表記が同じということで、そのシンデレラストーリーとともに「恋愛成就の駅」として一気に有名になったのだとか。

一般公募した1組のカップルが実際に結婚式を開いたり、臨時電車「花嫁号」を走らせたり、愛の椅子というベンチを作ったり、その時は有人駅に戻ったり、それはもうお祭り騒ぎだったといいます。


「花嫁号のヘッドマーク」

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その時の様子がこちらです。


「愛の椅子」

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その時の様子がこちらです。

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ちなみに当時は、座ると音楽が流れる仕組みになっていたとのこと。

現場からは以上です。


工場&住居の「廃屋探索」

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愛の椅子を過ぎて坂を下ると、製茶工場の廃屋が見えてきます。

廃墟好きにはたまらない見どころスポットです。


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下から見るとこんな感じ。

人工物を飲みこむ自然って、なんでこんなに魅力的なんでしょうね。ラピュタ感あるわー。


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工場の跡。雰囲気ある。

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製茶に使っていたタンクでしょうか。

天井から光が差してくる。くそっ!かっこいい!!


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少しだけ中に入ってみると……いろいろな機械が……柱も倒れてしまっている……。

でもなんだろう……不思議と怖さは感じないんですよね。穏やかな空気だからでしょうか。

正体不明な「ガタガタッ!」という音がしましたが、不思議と怖くなかったです。

まぁ、すぐ外に出ましたけど。秒で外に出ましたけど、不思議と怖くなかったんですよね。


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こちらは住居跡だとのこと。ぱっと見たところ状態もよく、廃屋に見えませんが、やはり周囲は緑に囲まれていて神秘的。


シンボルの「ミゼット」

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小和田駅のシンボルとされている、廃車のミゼット。

佐久間ダム建設の際に転落したと言われています。昔は、車が通れる道があったんだなぁ。

それにしてもラピュタのロボット感がすごい。 ピポパポ。


この先「小和田池神社」

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天竜川に向かって左に行くと「小和田池神社」という小さい社もあるらしいのですが、道が険しく……っていうか道が「……これ道?」という状態だったので断念。

装備を固めて、また来ることにしました。

危険だと思ったら、すぐに諦めるのも大切です。なにせ無人駅なので。


落ちた吊り橋「高瀬橋」

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個人的に一番気になっていたスポットである、落ちた吊り橋「高瀬橋」に向かいましょう。

河内川を渡り、中井侍駅(長野県)につづく吊り橋だったのですが、現在は落ちてしまい渡ることができないとのこと。

いつもはドキドキしながら渡る吊り橋ですが、もう落ちているなら、むしろ安心。

渡らないので安全です。


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天竜川に沿って北上。てくてく。

人工物と自然の融合。神秘的な光景が続きます。


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林がひらけ、天竜川が見えてきました。大自然すぎる。


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またしても林の中へ。

恐ろしいほどの静寂。木々の呼吸が聞こえてくるほどです。

スーハースーハー。


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プルトップになる前の時代の缶でしょうか。

ここまでくると風情があります。

ちなみに私はBOSS派です。


やっぱり浜松市だった

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10分ほど歩き「ここは本当に静岡県なのか。そもそも日本なのか」と思い始めた矢先、浜松市の警告版が。

ちなみに小和田駅をふくめたこの一帯は、2005年6月30日までは「静岡県磐田郡水窪町」。静岡県西部の広域合併により浜松市になったとのこと。

もはや市のレベル超えてるでしょ。浜松。


再び高瀬橋を目指す

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原始度は上がってくるものの、やはり人工物ありきの自然界。

素晴らしい光景が続きます。てくてく。


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そりゃ、木も倒れますよ。

木ぐらい倒れてなきゃおかしい。てくてく。


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ちなみに、落ちたらダメな高さ。

チャレンジする人は、ちゃんとした装備を整えて臨んでくださいね。てくてく。


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中腰にならないといけないエリアもあります。腰が痛いぜ。てくてく。


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天竜川を目の前に、90度のカーブが見えてきたらもう少し!てくてく!!


これが落ちた吊り橋「高瀬橋!」

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カーブを曲がると!これが!!高瀬橋!!!

本日最高のラピュタ感です!

おめでとうございます!!


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「ここから先は通行できません」と書いてあるが、通行できそうな気配はゼロ。吊り橋の面影はありません。

ちなみにダム完成の翌年である1957年10月に作られたということなので、水没した道の代わりだったんでしょうね。

1990年ごろまでは渡れていたそうです。


かろうじて渡り板が残っている

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写真中央にかろうじて板が残っているのがおわかり頂けますでしょうか?

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こんな感じだったはず!!ロマンやでー!!


ということで久々に充実した冒険でしたー!!


冒険の書に記録する

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小和田駅の駅舎には、旅の感想をつづるノート(冒険の書)があります。


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1時間くらいの待ち時間なら、全然つぶせる情報量!


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昭和50年代前半からのノートが残されており、時代時代の冒険者達のメッセージを読むことができます。


いかがでしたか?

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そうこうしているうちに、帰りの電車が到着!あっという間の2時間半でした。

日本有数の秘境駅「小和田駅」いかがでしたか?

駅としての珍しさもさることながら、駅周辺の風景が本当に感動的で楽しい。

人間の時間が止まっているからこそ見える、自然の時間。

一生に一回は行っておきたい、絶対おすすめのスポットでした!!


注意事項

  • 秘境駅周辺は整備されていない場所も多数あります。危険と判断したらすぐ引き返しましょう
  • 万全の準備とともに「複数人での訪問」を強くおすすめします
  • 小和田駅には、トイレがありません。電車内で済ませておきましょう
  • 携帯電話の電波も不安定です。なくても問題ない準備をしていきましょう
  • 無人駅なので、体調管理は自己責任 & ゴミの持ち込みなどは必ず持ち帰りましょう


冒険の書を保存しました

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書いたひと

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内山ボススケ

静岡県在住の地元ラブな編集・ライターマン。日夜、世界中を飛び回り、静岡県の情報を集めている。痛風予備軍。やばい。ぐるなび社「みんなのごはん」でも静岡県グルメ記事を執筆中。

Twitter:@bosssuke
著書:静岡のおきて シズオカを楽しむための50のおきて


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