富士山の5合目、標高2,000mにある滝をご存じですか?
その滝が現れるのはなんと、1年のうち1ヵ月だけという幻の滝。
その名も「須走まぼろしの滝」です。
結論から言うと、幻すぎて今回は見られなかったのですが、来年の皆さまのためにも、おすすすめしましょう!
「須走まぼろしの滝」とは
「須走まぼろしの滝」とは、富士山の標高2,000m付近で見ることができる、世にも珍しい「雪どけ水」の滝。
冬に積もった富士山の雪が春になって溶け出し、幻のように滝が現れるのです。ロマンチックがやばい。
さすがは幻の滝ということで、現れる期間は5月中旬から6月中旬の約1ヶ月間。また気温の上がる時間帯を中心にのみ流れるとのこと。
「でも……お秘境なんでしょう?」
いえいえ、そんなことはありません。
富士山須走口5合目(小山町)までは車で。そこから歩いて約25分というイージーアクセス。
JRさわやかウォーキングで来る人もいるくらいなんですよ。
(一同、驚きの声)
いざ富士山須走口5合目まで向かう
標高2,000mに誘っているとは思えないトーンの普通の看板。
「うっかり曲がる角を間違えると、標高2,000m」というすごい交差点が静岡県にあるということ。恐ろしい。
標高2,000mまでの一本道「ふじあざみライン」。
不安もあるが「今!我々は!まさに富士山を登っているのだ」と思うとテンションも上がる。
でこぼこ山だった!
「ここは……凸凹山」!
標高は上がったが、テンションは下がった。
毒キノコに注意しましょう!
上がる標高!
下がるテンション!!
ワインディングロードを走り抜ける
登り道をグイグイ走ること30分……。
あっという間に……。
標高2,000mに到着!!
ばばーーーん!!振り返るとこの絶景!!
山頂側を見てもの絶景!!
駐車場もこんな感じ!
CMかっ!
標高2,000mの碑。
コンビニ休憩から1歩も歩かず、ここに着いたことへの言葉にならない申し訳なさが襲ってくる。
なんか、ごめん!
いざ「幻の滝」へ!!
幻の滝への順路。
幻だけど、そういうところは、ちゃんとしている。
乾いた沢を登ぼる
乾いた沢に沿って富士山を登っていく。
それにしても、標高2,000mの世界に「沢」があるとは驚き。
見たことのない風景
なんだか見たことのない植物と、見たことない土。つまり、見たことのない風景が広がります。
「オレについてくれば、見たことのない風景……見せてやんよ!」と言われて連れてこられても、ギリギリアウトな見たことない感。
片方しか枝のない木たち
強い西風の影響で、片方にしか枝がない木がたくさん。
「えーーーっ!」「おまえもかーーい!」と、ツッコんでいるようにも見える。
「ツッコミの木」と名付けました。これはインスタで遊べますな。
さらに登る
こんな感じの道が続きます。
一見、行き先を迷いそうですが、常に目印となるロープがあるので安心。
月のような世界
林を抜けると……広がっていたのは、岩と砂の世界。
左を向くと雲海
左を向くと、眼下には雲海。
「左手をご覧ください」
「これは!見事な……ネイルですね!!」
「雲海ちゃ うんかーーい !!」
と、ツッコミの木もおおはしゃぎ。
岩と砂の世界
振り返るとこんな感じ。
日本とは思えない風景が広がる。
ファンタジーゾーン
岩と砂の世界の果てには、雲と空。
ファンタジーの世界ですな。マジで。
積み上げられた溶岩
溶岩は1つ1つが鋭く尖っていて迫力満点。
ロープが張られる前の目印だろうか、ところどころに積み上がった山がある。
いよいよ「幻の滝」へ
そう!またしても登るのだ!
滝だから……。滝って……ほら、高いところから落ちるから……。
この向こうに「幻の滝」が!
ロープもここまで!
この向こうに「幻の滝」が!!
カラッカラ!
ばばばん!!
カラッカラ!!
カラッカラやないか!!
ここを水が流れているはずだった
カラッカラの沢からのローアングル。
さすがは「幻の滝」。
そう簡単には、我々の前に現れてくれないのか……。
人が集まっている!
「なんか……あそこに人が集まってるね」
ま……まさか!!
一瞬の判断で、幻と消えてしまうかもしれない。
酸素が薄い標高2,000mで全力ダッシュ!一気に駆け上がる!
これがっ!
こ……これが……。
幻の滝の……!
幻の水たまりかっ……!!
……
……
……
代わりに銘菓「幻の滝」をご覧ください
東富士山荘で販売している銘菓「幻の滝」!
こんな感じで流れます!
ものすごい水流!!
こんな風に流れるんですねー!!
こんなお菓子です!
くずきりがモチモチ!
「幻の滝」うまい!
「幻の滝」うまいよ!
……あれ?
なにこれ……涙?
いかがでしたか?
山荘の方に伺ったところ、2016年の幻の滝は例年よりかなり早く始まったため、もう終わりかもしれないとのこと。……残念!!また来年、リベンジしようと思います。
「幻の滝」は、幻のまま終わってしまったわけですが、ご覧の通り綺麗な空気と絶景だけでも、十分に遊びにくる価値がありますよ!
後編は、山荘で食べられるグルメについて。お楽しみに♪
※7月上旬〜9月上旬の登山シーズンは、マイカー規制がかかると思うので、バス・タクシーなどの公共交通機関をご利用下さい。
おすすめしたスポット
富士山須走口五合目 須走まぼろしの滝
「東富士山荘」さんがTwitterで「幻の滝」の状況を教えてくれています。ご参考に♪
書いたひと
内山ボススケ
静岡県在住の地元ラブな編集・ライターマン。日夜、世界中を飛び回り、静岡県の情報を集めている。痛風予備軍。やばい。ぐるなび社「みんなのごはん」でも静岡県グルメ記事を執筆中。
Twitter:@bosssuke
著書:静岡のおきて シズオカを楽しむための50のおきて