私にとって「柿田川」は身近な存在である。
実家の水道をひねれば柿田川からの水。
飲料水としてもお世話になっていた。
体の約60%が水分ってことは、だ。
私を構成する多くが柿田川の水であるといっても 過言ではないかもしれない!
パワースポット「柿田川」
そんな密な関係を築いていたはずの私たち。
それなのに・・・。
柿田川が「パワースポット」だってこと、最近まで知らなかった。
進学のため故郷を離れてから10年弱。その間に輝きを増してたんだね・・・。
久しぶりに会った旧友がめっちゃキレイになってて気おくれする!
そんなシチュエーションが思い浮かんで少し切ない。
なにはともあれ、柿田川は県内随一の立派なパワースポットであるらしい。
本当にパワーはあるのか!?
低俗な我々(夫と私)は、柿田川のパワーを浴びたらクジ運が上がるのか気になった。 精神的より物理的にいいことあるかもという、ゲスい期待。
ところが小心者の我々に大きな賭けは荷が重い・・・。
そこで思いついたのが、あたりつきのお菓子を用いたクジ運だめし。とことん庶民派である。
買い出しに行ったお店に、全然「あたりつきのお菓子」がないというアクシデントが発生し、 小心者にも安心なローリスクローリターンの100円スクラッチを急遽追加して出発。
やって来ました柿田川湧水公園
まず石碑からパワーを吸い取ろうとする夫をたしなめ (パワーを浴びる前にクジを開封しなければ比較できない!)
さっそく最初のクジ運チェック
今回の対象者たち
むいたりけずったり・・・。 うしろで青空ランチをしていたおしゃれ女子たちから 疑惑の視線を向けられつつ地味に作業。
気になる結果は・・・?
どどーん。 はずれの山!! 100円スクラッチは末等が1枚。
まぁ、先にあたりがパラパラ出てしまってはパワースポットといえど荷が重かろう。
いよいよ湧水ゾーンへと歩みをすすめる
周りの木々から気持ちのよい気配がたちこめほっこり。
ゲスい期待を胸にやってきた我々のことすらやさしく包んでくれる懐の深さよ。
柿田川展望台でパワーを浴びる!!!
そこに見えるのは透き通った青!!
一番見やすい場所は順番待ちになっており、しばしわくわくしながら待つ。
『限りなく透明に近いブルー』って、きっとこんな感じ
もしかして村上龍氏はここを見て小説のタイトルを思いついたんじゃないか、そんなことを思うくらい透き通った青。
写真では実物のすごさを表現しきれず至極残念である。
こりゃすさまじいパワーをいただけそうな予感。
というわけで、浴びまくる。
おばさまと遭遇
パワーを浴びたり写真を撮ったりしていると、 突然陽気なおばさまに話しかけられた。
「私ねぇ、ここの写真を展覧会に出そうと思ってるの。青く写る?」
こちらのカメラのモニターに身を乗り出さんばかり。
「そこそこ青く写ってますよ」と告げてカメラを差し出すと、
「あらほんと、そこそこ青いじゃない!バッチグーよ!」
おばさまはガハハと豪快に笑って去っていった。
パワースポットにふさわしい、パワフルな方であった。
青さとパワーと堪能したあとは、ゆっくりお散歩
とんぼさんこんにちは。
かにさんもこんにちは。
ダメ押しに湧水広場でも水のパワーを吸いつくし、
果たしてクジ運はUPしているのか・・・?
来る前と同じ物を購入し帰途へ。
妙な緊張感のなか開封作業を開始。
はずれ・・・
はずれ・・・
うん・・・はずれ。
しかしここでまさかの!!
あたりキタ━(゚∀゚)━!
いい年こいた大人2人が10円ガムのあたりで大騒ぎするという とってもはずかしい光景が、そこにはあった。
他は全部はずれ、100円スクラッチも先のと同じく末等が1枚という結果に。
でもあたりが1つでも出れば願ったりかなったりである。
輝かしき、あたりクジ
パワースポット柿田川、ありがとう。
『低俗なことにパワースポットの力は及ばないようだ』
っていう、用意していた逃げのオチを使わなくてすんだよ。
今回のオチ。
パワースポットを訪れると少しはクジ運があがる!
書いた人
あとり
「あ」が夫で被写体担当。「り」が妻で文章担当。 いつもアホなことばかり言ったりしたりしている新米夫婦。 記事と家庭の崩壊を防ぐべく、力を合わせてがんばる所存。
この記事は「いずねこ探偵社」にて2013年8月28日に公開されたものです。