世の中には、いろいろな「くず」があります。
星のくず、パンのくず、そして人間のくず。
今回おすすめするのは、そのどれでもありません。
熱海駅から徒歩3分で食べられる絶品のくずきり「中村屋のくずきり」。
これから暑くなってくる季節、熱海散策の休憩に、最後のシメにおすすめです♪
熱海駅から徒歩3分
ご存じJR「熱海駅」。2017年秋ごろをめどに、駅ビルがリニューアルされます。
前の駅ビルの雰囲気も好きだったけどなー。ちょっと寂しい。
足湯がある
熱海駅前の足湯は、一足先にリニューアルされています。
熱海は坂が多いので、行き&帰りに足をリラックスさせて散策するのがおすすめ。
電車で来熱した人は、足湯につかる時間も計算して戻ってきましょう♪
あ、タオルはないよ。持ってきな!
蒸気機関車がある
東海道本線ができる前、熱海と小田原は「熱海鉄道」という鉄道が結んでいました。
この蒸気機関車は、その当時に走っていた「熱海軽便7号機」の実物。1907年のものだとか。第一次世界大戦前のやつなのか……。
ちなみに「丹那トンネル」ができるまで、東海道本線は現在の「御殿場線(沼津〜国府津)」を走っており、熱海はカスってもなかったそうな。これマメな。
仲見世通り商店街に向かいます
熱海駅前の商店街は、蒸気機関車を境に、「平和通り商店街」と「仲見世通り商店街」の2つに分かれます。
覚えられないと思うので、「左の商店街(仲見世通り商店街)」「右の商店街(平和通り商店街)」と覚えましょう。
今回は、左!!
お茶碗を持つほうだぜ!!
熱海の名店「中村屋」
左の商店街を下っていくと、右手に見えてくるのが「中村屋」!
「こがね餅」で有名な和菓子屋さんなので、ご存じのかたも多いかもしれません。
「こがね餅」のお話はまたね!
熱海の宿命であるところの坂道。
この坂道で、暑くなったところに……。
「くずきり」をぶつけてくるセンス。
全熱海が嫉妬するセンスです。
モダンな和カフェ
和モダンな落ち着いた雰囲気の店内は、まさに別世界。
暑くなった身体に涼しい店内は、まさに天国。
死んだらここに来よう。
畳椅子と、静かなJAZZ。
ステキ空間です。
和三盆とほうじ茶
中村屋のすごいところは作り置きをしないところ。注文が入った後に、ひとつひとつ作るこだわりっぷりです。
そのため、出てくるまでしばらく待つわけですが、そこで頂けるのがこの和三盆とお茶。
阿波和三盆と水だけで作ったという和三盆は、上品ながらも素朴な香りと味わい。
さらりと溶けるときに、ふんわりと自然な甘さが口いっぱいに広がります。
落ち着いた空間で、美味しいものを待つ楽しみ、ってあるんですね。
材料へのこだわり
「和菓子はからだのために良いもので、日本の四季を慈しみ味わうもの」という考えのもと、材料にも並々ならぬこだわりを持つ中村屋。
添加物は、まんじゅうを膨らませるもの以外、一切使っていないんだとか。
和三盆を食べれば、なにをかいわんやです。
これが「中村屋のくずきり」だ!
どんッ!!やってきました「中村屋のくずきり」。
器は2層に分かれていて、真ん中に黒蜜があります♪
くずきり!
氷の浮かんだ、ひんやりくずきり!!
眺めているだけで涼しさを感じる。目で楽しむ和菓子の世界ですね。
透き通った氷にもこだわりを感じます。
涼しげや〜♪
黒蜜!
黒蜜が……見えない!漆黒の黒蜜!!ダークサイドに墜ちた黒蜜!
器と一体化してます。もはや、これアートでしょ。
いただきます!
「くずきり」と言うと、しっかり弾力があるイメージかもしれませんが、「中村屋のくずきり」はとても繊細。
勢いよく持ちあげると、ほろりと崩れてしまう絶妙なバランスなのです。
もちろん素材にこだわった、吉野の寒水で精製したという特注品。
そっと持ちあげましょう。
この繊細な感じ……インスタ必至!!
黒蜜をつけます!
漆黒の黒蜜に向かって、くずきりを落としていきます。
あの透明だったくずきりが、ダークサイドに墜ちていく……。
箸という名の、抗えない運命に飲み込まれて……。
映画が1本撮れそうな壮大なスケール。
黒蜜のあまさは、とても上品。コクがあるのにスッと消えていく甘さ。
波照間島のサトウキビを搾って煮詰めたという混じりけなしの黒糖を使っているのだとか。
黒糖本来の味とでも言うんでしょうか。
まぁ、本来の味を知らないけど……。
これきっと本来のアレだな。
本来だわコレ。
そして、あの華奢なイメージのくずきりも、口に入れるとイメージが一転。
ほどよい弾力と、のどごしを楽しむことができます。
ほどよく冷えていて、目から口から「涼」を感じることができます。最高!!
いかがでしたか?
熱海に来たらぜひ食べて頂きたい逸品「中村屋のくずきり」。いかがでしたか?
これから暑くなる季節ですが、だからこそ「涼」を楽しむこともできます。
熱海におでかけの際にはぜひお立ち寄りください。おすすめです♪
あ!注文してから作るので、お時間には余裕をもってお越しくださいね♪
おまけ
なんか……スポックいるけど……。
どういうことなの……。
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書いたひと
内山ボススケ
静岡県在住の地元ラブな編集・ライターマン。日夜、世界中を飛び回り、静岡県の情報を集めている。痛風予備軍。やばい。ぐるなび社「みんなのごはん」でも静岡県グルメ記事を執筆中。
Twitter:@bosssuke
著書:静岡のおきて シズオカを楽しむための50のおきて