おでんと言えば、冬? おでんと言えば、お酒のお供?
静岡市民は、首がちぎれんばかりに左右に振るに違いありません。ブンブンブブブン!!
子供の頃、夏の暑い日、プールからの帰り道、小銭をにぎり、駄菓子屋で食べたあれが、プールで冷えた身体を暖めてくれたあれこそが「おでん」。
そう、いまは「静岡おでん」と呼ばれている、あのおでんです!・・・まぁ、冬も食べるけど。
今回は、そんな懐かしい「静岡おでん」が、昔のままの雰囲気で楽しめる名店「大やきいも」を、おすすめします :)
「大やきいも」に到着!
静岡市は葵区にある「大やきいも」にやってきました。
ノスタルジックなこの外観、赤いのれんが目印!
氷も、やってます!
そう!夏の風物詩、かき氷も一緒に楽しむことができるが「静岡おでん」!!
昭和の駄菓子屋さんのような店内♪
レトロで落ち着く店内には、テーブル席のほか小上がり席も。センターの時計がかわいい!!
お店の歴史は、なんと約100年。店内の、おじいちゃん・おばあちゃんも子供のころ通ってたのでしょう。
店内を見回すと、小学生のグループがおでんを食べていたりしました。
世代を越えて愛される店「大やきいも」。
味のある手書きポップやサインたち。
静岡おでん、かき氷、やきいも以外にもいろいろなメニューがあります。
おにぎりも、ふんわりしていて絶品です!他にも季節限定の「たけのこごはん」「きのこごはん」などもあります。取材がブレそう!!
これが大やきいもの静岡おでんだ!
で、でたー!
これが!大やきいもの静岡おでん!!
「真っ黒い出汁」が特徴として語られますが、静岡おでんの味は極めてあっさり。いわゆる色の薄い関東・関西のおでんの方が、よっぽど濃い味です。
つぎ足し秘伝の出汁は、各具材から出た旨味がベース。お皿に取ったり、飲んだりはしないのも特徴。
そうそう、串に刺さっているのも特徴。もちろん、だし粉をかけて頂きます!!
いろいろな種類の具が!
手書きがかわいいポップには、定番の「黒はんぺん」「牛すじ」「こんにゃく」などの他に、「白焼き」「しのだ巻き」などあまり聞かない具材も!
「静岡おでん」のタネ紹介!
白焼き
黒はんぺんの陰に隠れていますが、これも静岡おでんでしか見かけない具材です。
スケトウダラのすり身を焼いたもので、言わば「揚げていないさつま揚げ」。
しっかり染み込んだ出汁と、もちもちっ!とした食感のコラボレーションがたまらない!!「静岡おでん初めて!」という人は、絶対食べるようにー!!
糸こんにゃく
どうですか、この綺麗な糸こん。
糸こんの美しさを競う「ミス糸こんにゃくコンテスト」、略して「ミス糸こんコン」があったら、グランプリ間違いなし。
縦の糸はあなたー横の糸はわたし!逢うべき糸に出会えることを人は仕合わせと呼びます!!
名曲!!
しのだ巻き
油揚げを開いて、魚のすり身が入った逸品。
「しのだ まき」とか人名のようですが、人にあらず。出汁を吸った油揚げはジューシーな包容力で、すり身を包み込みます。よくわからないけど、とにかくうまい。
ちなみに、今回のベストアクトです!!
黒はんぺん
そろそろ、しびれを切れるころなので、キング「黒はんぺん」をご紹介。
あっさりした出汁が、黒はんぺんの魚の味・香りを一層引き立たせます。
これはまさにソウルですね。ソウルに訴えかける味。そうそうソウル。
じゃがいも
大焼きいもに来たからには、食べないわけにはいきません。
しっかりと味が染み込んだ、ほっこりじゃがいもは、なめらかで溶けそうな舌触り。
名前に恥じぬ、素晴らしい仕上がり。餅は餅屋ですね。いもだけど。
牛すじ
1本だけ価格の違う、エース牛すじ。
10数本あるタネの中で唯一、他の1.5倍の契約金でサインした強者です。
味はもちろん1.5倍以上。口に入れると、ホロホロとトロトロと消えていきます!
だし粉が一番活きるのがこの牛すじかな。いや、黒はんぺんか…。うーん!延長戦!!
たまご
おでんの定番タネである、たまご。
いつも最初に玉子を頼むため『おでん玉子王子』と呼ばれたことのある、私も納得のたまご。
淡い色ですが、出汁の味は中まで染みていて最高です!
さぁ、あなたが2代目おでん玉子王子になるのだ!!
焼きいももあるよ!
大焼きいもと言えば、当然、焼きいも。
この焼き釜に塩を敷いて、芋を焼くという変わったスタイル。
紅あずまと、安納芋を選んでいただくことができます。
できますが…まだ始まっていなかった…。記事が公開されるころには始まってるんじゃないかな…。
今度は、焼きいもを食べに来よう!
大学いもも美味しい!
うなだれた我々に差した、一筋の光。
神の光かと思ったら、大学いもの光でした。
見目麗しい大学いもですが、味も当然おいしい。
いもが違うのだよ!いもが!!
いかがでしたか?
静岡おでんの名店「大焼きいも」を、おすすめしました。
味が美味しいのはもちろん、昔から変わらない雰囲気の店内で食べる「静岡おでん」は、どんな人をも子供の頃にタイムリープさせてくれます。
うまく行かないときも、うまく行きすぎてるときも、初心に返るのが肝心。
さぁ、大焼きいもへ行きましょう!おすすめです!
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書いたひと
内山ボススケ
静岡県在住の地元ラブな編集・ライターマン。日夜、世界中を飛び回り、静岡県の情報を集めている。痛風予備軍。やばい。ぐるなび社「みんなのごはん」でも静岡県グルメ記事を執筆中。
Twitter:@bosssuke
著書:静岡のおきて シズオカを楽しむための50のおきて